こんにちは。
今回より4回にわたり、パーソナルトレーナーで、ご自身は3歳児と1歳児を持つイクメンの萩原氏に、妊娠中の運動について記事を寄稿して頂きます。
妊娠中の運動の持つ意義について、知識を増やすご参考になれば嬉しいです。
運動は、いつも診て頂いているお医者様に必ずご相談の上お始めください。
(運動中及び運動後の体調不良、不調、体調の悪化等につきましては、当サイト及び本稿の執筆者は責任を負いません。全てお客様のリスクにてお願いたします。)
ーWPS-
第一話
ご挨拶
はじめまして。
西新宿にて女性専門パーソナルトレーニングジムの運営、トレーニング指導を行っているパーソナルトレーナーの萩原です。
女性と男性の大きな違いの一つにライフステージの変化の影響が大きいことが挙げられます。
その一つが『妊娠』です。
妊娠されることで運動をやめるべきか悩む方も多いのですが、お医者様に相談し要点を守りさえすればむしろメリットが多いものです。
ウーマンプラススタイルのサイトを訪れる妊婦の皆さまにも、このブログを通じて妊娠中の運動についての知識を吸収して頂ければ嬉しく思います。
これから4回どうぞよろしくお願いいたします!
まず初回は運動を行うメリットについてお伝えいたします。
【体調が安定しやすい】
妊娠中に運動を継続することで得られる一番のメリットは『体調が安定しやすい』ということです。
妊娠中に感じやすい症状を分類したものがこちらの表です。
身体的症状 | 精神的症状 | 神経感覚的症状 |
---|---|---|
1.頭が重い | 1.考えがまとまらない | 1.足もとが頼りない |
2.頭が痛い | 2.話をするのがいやになる | 2.目が疲れる |
3.身体がだるい | 3.いらいらする | 3.涙が出る |
4.肩がこる | 4.眠くなる | 4.目が乾く |
5.あくびが出る | 5.気が散る | 5.瞼や顔の筋肉が痙攣する |
6.冷や汗が出る | 6.ちょっとしたことが思い出せない | 6.味が変わる |
7.口が乾く | 7.間違えが多くなる | 7.めまいがする |
8.のどが痛い | 8.物事が気にかかる | 8.耳鳴がする |
9.咳が出る | 9.頭がのぼせる | 9.手足がふるえる |
10.息切れがする | 10.朝起きたときに疲れが残る | 10.食欲がない |
11.足腰が冷える | ||
12・痔になる | ||
13.静脈瘤が出る | ||
14.腰が痛い |
妊娠週数が進行するとともに、こういった不調を感じることが増えていきます。
しかし、運動を継続している方は体調不良を感じる回数が減り、特に精神的に安定しやすいとされています。
この運動による精神の安定は産褥期においても効果が高いことが分かっています。
【分娩時の痛みが減るかも知れない】
妊娠中に運動を継続していると、分娩時に痛みを緩和するホルモンの分泌が増えると考えられています。
分娩時の痛みに関しては男性の私には想像もつきませんが…軽減できるに越したことはないでしょう。
【体力の回復が早くなる】
妊娠中の運動の継続におけるメリットは、妊娠中や分娩時よりも産褥期がより大きくなります。
特に覚えて頂きたいのが産後の『疲労からの回復』です。
運動時には体内に様々な疲労物質が発生します。
定期的に運動を行っている方ほど疲労物質の除去が早く、疲労から回復しやすい身体になるわけです。
分娩時における『いきみ』は全身運動と言っても過言ではないでしょう。(妻が出産した際は全身が筋肉痛になり辛かったと嘆いていました(笑))
全身が筋肉痛になるほど疲労困憊になる出産から早く回復するためには、日頃からの運動が大切です。
また、『母乳の分泌』にも良い影響があると考えられています。
粉ミルクでの育児に問題があるわけではありませんが、母乳での育児には粉ミルクと比べて母児ともに多くのメリットがあるとされています。
母乳での育児にこだわる方は妊娠中から運動を行っておくと良いでしょう。
産褥期においては骨密度が大きく低下することも覚えておきましょう。
骨密度が低下し骨粗鬆症になることは、将来において生活の質を大きく下げることに繋がります。
妊娠中に運動を継続することで骨密度の低下を防ぐことが可能ですので、ご自身の将来のためにも運動が継続できると良いですね。
【子供の知能への影響も?】
妊娠中に運動を行うメリットにつきましては『妊娠中や産後において体調が整いやすい』と覚えておくと良いでしょう。
お子様への影響に関してはあまり研究が進んではいないようですが、『全般的に知能の高い』『言語能力に優れている』ことが示唆されております。
ご自身のためにも、生まれてくるお子様のためにも適切な運動が大切ですね。
妊娠中の適度な運動には多くのメリットがあると知って頂けたかと思いますが、全ての人が運動をして良いわけではありません。
運動そのものが禁忌となる方もいらっしゃいます。
次回は運動をするにあたってどのような注意点があるのかを書かせて頂きます。
是非ご覧ください。
執筆:萩原智之
(参考文献:妊婦スポーツの安全管理)
ご注意
運動は、いつも診て頂いているお医者様に必ずご相談の上お始めください。
運動中及び運動後の体調不良、不調、体調の悪化等につきましては、当サイト及び本稿の執筆者は責任を負いません。
全てお客様のリスクにてお願いたします。